2005-01-01から1年間の記事一覧

永遠と一日を観て 真夜中のバスに乗って 窓を開けた 星が輝き 月がささやく 乗客は誰もいない 行き先はわからない ただ夜空を眺め続ける さびれた遊園地の観覧車が ゆっくりと淡い光を放ち廻る 停車場でピエロが乗ってくる 意味もなく笑って バスはイルミネ…

静寂しきった夜に ときおり雨音が響く 夕方から濡れている中庭の一本の木は 生命力をいつも感じさせる 自分は樹々と話し合うことが出来るんじゃないか 人と解りあえることよりも ふと思った 勿論 自然との語らいは凄いエネルギーが要る だが エネルギーをも…

うららかに流れる風が 春を告げる 通りを歩く人々も 薄手のシャツをなびかせ 軽やかな足取りでリズムを刻む 心新たに生まれる希望が 風に漂う 自分には相変わらず ありきたりの春だが それでもうれしい 忘れてしまっていた 初々しさを 蒼き春を ふと思い出す…

我 詩人となり 死人となる

眠れぬ夜に デスクに飾ってあるチャーリー・パーカーのLPを ふと眺めてみる 酒と麻薬に溺れながらも バードとして音を奏で続け 人々を陶酔させた男が 誇らしげにサックスを吹いている写真立てには 永遠と一日のパンフレットがはみ出しながら差し込んである…

眠れぬ夜に部屋でただ音楽を流し CDコンポの淡い青の光を眺めている 水面を思わせる淡い青 ただ時間が流れ音楽が止まっても 淡い青の光は光り続ける 私はそれを眺めつづける ただただ いつまでも そのうちカーテンの隙間から 朝日が差し込んでくる カーテ…

茶屋街の一室にて 日差しほころぶ中庭を眺め ほっと息をつく 時は止まり 風に揺れる緑が心を誘う 光が 影が 心をゆする 絶えることのない生命の泉 この僅かな時間 空間から あふれいずる生命の泉 兎の夢 帰り際 古き時計が 時を告げ

城下町漂う風情の坂を 一歩一歩かみしめて歩いてみる 坂の脇の民家に置いてある自転車が 妙に自分を落ち着かせてくれる 生い茂っている木々が涼をもたらす 小鳥のさえずりが虫の音と和して 耳に心地よくすんなりと入ってくる 昔さながらの床屋を見つけ ふと…

夕暮れの雨の中 いつもの雑貨店へ 小さな植木を手に入れる 小枝に細々とまばらな葉 根元にはこんもりと苔 薄茶色の鉢 花は咲くのだろうか アンティークのテーブルに 和布を敷き 置き飾る ゆったりと静寂の時が流れ うるおいの豊かな緑が語りかけてくれる そ…

静かな夜に ふと 窓を開けると 淡い朱色の三日月 美しく 穏やかに 冷たい空を灯す 一日の終わりをやさしく包み込んで ゆっくりと眠りにつくために ささやかに心を灯してくれる それぞれの人生があり それぞれの夜空がある 偶然とは思えない貴重な出会い 悲し…

心のぬくもりを求めて いつもこのライヴを聴きに来る 自由奔放に歌い奏でる音が 自分の心をほっとさせてくれる みんな音楽を愛してる そんな気がする 何らかの思いで繋がっている 静かな音 熱い声 リズミカルな音を奏でる楽器 全てがこの空間を包み込んだ時 …

春が訪れようとしているが 外はまだ寒さの中 階段を降りて扉を開けば アンダーグラウンドはいつもホットで 寒さしのぎと現実しのぎに客がやってくる 熱い歌に 穏やかなささやき 気の利いたしゃべりで いつものやなこと忘れよう みんながここへ旅に来る 声が…

古都を思わせる重厚な家屋 隣にある 華奢な造りをした建物に あたらしく入り込んでいる古着屋 多国籍っぽい店から流れる ジャマイカ系の音楽 いかしてる ちょっといってる 音楽と店と人 角には昔馴染みの地蔵が心地よさげに路地をみまもる 漂う雰囲気が 焼き…

君と出会ってから 何度の春を迎えただろう 君への思いは どうしたら伝わるのだろう 静かに心の中にしまいこんだまま 遠くをみつめる 君が好き そう素直に言い出せばいいのだろうに ぎこちない自分がいやになる 君と過ごすことを夢みる 穏やかに流れる時を 気…

今日もまた悲しい出来事がニュースを流れた 見るのが嫌になり 目を背けた事もあった やるせない思いが胸をつのり 怒りがこみあげてくる ただ目を背けていては何も始まらないと気付いた 悲しみに打ちひしがれ 無力感に襲われても 目を背けてはいけないとひと…

まるで ゴミ捨て場から寄せ集めたようないろいろなテーブル 不揃いな椅子 それがなんだか心地いい ポップアートだって キャンベルの缶が捨てられて錆び付いて 土に還ろうとするとき それがアートなんじゃない LIVE HOUSE の壁には 平和を願うアーテ…