静寂しきった夜に ときおり雨音が響く
夕方から濡れている中庭の一本の木は
生命力をいつも感じさせる


自分は樹々と話し合うことが出来るんじゃないか
人と解りあえることよりも ふと思った
勿論 自然との語らいは凄いエネルギーが要る
だが エネルギーをもらえることもある


”言葉”が無くても関係を持つことは出来るはずだ
いろいろな言葉を用い 結局 解りあえない人がどれだけいたことか
多分 通りすがりの人とすれ違っただけで通じ合うことはある
さりげない身のこなしで出会えたことはよかったと
伝えてくれた人 伝えた人は少なくない


言葉を介さなくても出会いを喜べる人が数多くいた


自分は今 言葉を用いて表現をしている
”言葉”ってやつはいったい


今日は中庭でくつろいでいた
何人かが話し掛けてきた それはそう


言葉を無闇に使えば
”言葉”は力を失い 死に逝くだろう


あくまでも 生きた詩を書いてゆきたい