雲を銀に照らし
暗闇に輝く三日月
かすかに波のように雲が流れ
それはまるで
大海原の銀の箱舟


幾千ものあいだ
満ち 欠けて
幾千もの星とともに
輝き続け
人々に詠われ続けてきた月


いつの日も 違う灯りで
夜を飾ってくれる


不思議だね
いつだって同じ月はないのに
それが永遠だなんて


なにげなく眺めている月が
奇跡に思える この夜